
インターネットの世界では、サイバー攻撃をはじめとする新たな脅威が次々と生まれています。健全な企業活動を維持するためにも、社内のセキュリティ対策強化は欠かせません。
ニフティにも、社内全体のセキュリティを推進する専門チームがあります。会社にとって、ある意味「守りの要」であるメンバーはどんな意識で、また、どんなやりがいを持って仕事をしているのでしょうか?セキュリティチームのメンバーに話を聞きました。
自己紹介

Hさん(チームリーダー)
2019年4月入社。メイン業務はISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の推進、インシデント対応、社内セキュリティ対策の企画・運用。趣味はパズルや謎解き。

Tさん
2024年4月入社。メイン業務はISMSの推進、インシデント対応、社内セキュリティ対策の企画・運用。趣味はInstagramで見つけた美味しそうなお店巡り。

Mさん
2024年9月入社。メイン業務はISMSの推進、インシデント対応、社内セキュリティ対策の企画・運用。趣味は都内散策での美術館やカフェ巡り。
社内全体のセキュリティを推進し、インシデントに素早く対応
みなさんはニフティの「セキュリティチーム」のメンバーということですが、まずはチームリーダーであるHさんに、具体的な業務内容をお伺いしたいです。
メインの業務はISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)と呼ばれる、情報セキュリティを管理するフレームワークに沿って規格・ルールの設定、改善などを行い、社内全体のセキュリティを推進していくことです。
また、ニフティとして新規サービスをリリースする際や各部署で新しいツールなどを導入する際に、リスクを判断するようなこともやっています。たとえば新規サービスの導入の際にセキュリティ対策が十分かどうか、リリース後に外部からの攻撃に対する脆弱性はどうかといった点を、ツールを使って評価する役割です。

社内のセキュリティに関して、重大な責任を担っていると。

Hさん
そうですね。年に1度、ISMSに沿った運用をしているかの内部監査があるのですが、そこで各部署のセキュリティ対策に問題がないかをチェックして、もし不十分な点があれば我々が深く入り込んで改善を行います。
それ以外にも、各部署が日々の業務のなかでセキュリティに関する不備を発見した場合、セキュリティチームにアラートを上げてもらい、私たちが対応します。幸いなことに、これまでは企業活動の根幹に関わるような甚大なインシデントは起きていませんが、サイバー攻撃などのリスクが高まり続けていることをふまえ、何かが起きた時にすぐに対応できるような訓練や体制を整えておくことが大事ですね。
社内に向けて、リスクに対する発信や啓蒙なども行なっていますか?

Hさん
はい。技術はどんどん新しくなり、同時にリスクも増えていきます。先ほどのサイバー攻撃もそうですし、最近では生成AIですね。ニフティでは業務での生成AIの使用を厳しく制限していませんが、活用する際のリスクについても十分に知っておく必要があると思います。
ただ、それらに対して一人ひとりがキャッチアップを行うのはなかなか難しいので、やはり我々のような専門チームがリスクについて積極的に発信したり、ルールを作ったりしていく必要があると考えています。
社外のネットワークも駆使し、積極的に情報を共有
Tさん、Mさんはともに2024年入社ということですが、セキュリティチームでは現在どのような業務に携わっていますか?

Tさん
入社は2024年4月ですが、セキュリティチームに来たのは2025年1月からで、現時点で10か月ほどになります。主な業務内容ですが、メインは社内の脆弱性の管理です。また、社内各部署からのセキュリティに関する相談に対応することもあります。たとえば、「このツールを使っても大丈夫ですか」「社外の人と連絡する時に、このやり方で大丈夫ですか」といった相談などがあって、その都度、リスクを検証しています。

Mさん
私も基本的な業務内容はHさん、Tさんと変わりませんが、社内セキュリティ対策の企画と検証・導入、外部連携活動がメイン業務になっています。
Tさんはセキュリティチームに配属されてまだ1年足らずということですが、これまでに携わってきたなかで特に印象的だった仕事を教えてください。

Tさん
とあるセキュリティ対応で、自分主導で進めたプロジェクトがありました。社内で長く使われているファイルサーバーに問題が見つかったのですが、多くの人が活用しているものですので、影響範囲がとても広かったんです。各所への調整などもかなり大変でしたが、何とか旗を振って解消することができたのは自信にもなりましたし、印象深いですね。

Mさんは前職でもセキュリティの業務に従事されていたということですが、前職との違いを感じる部分はありますか?

Mさん
違いとしては、OT(運用技術)からIT(情報技術)の範囲に変わったことと、オペレーション主体の業務からガバナンス主体の業務に変わったことです。また、前職はフルリモートに近い働き方でしたが、ニフティは週5出社なので、ちょっとした雑談をはじめ人と対面で直接会話する量が圧倒的に増え、飲み会の頻度も多く、働き方が大きく変わりました。前職ではOT、セキュリティを立ち上げ推進していくプロジェクトの業務に従事していたのですが、ニフティ入社後はOTにとどまらずIT領域にも携わるようになり、自分のなかで一気にやれることが増えた感覚があります。
また、対外的な活動にも積極的に参加する機会に恵まれました。たとえば、ニフティが加盟しているISAC(情報連携組織)ではセキュリティ分野の様々なWGやSiG、TFに参加しています。そのなかで社外のセキュリティに関わる女性たちと一緒に、セキュリティキャリアについて考えるコミュニティを立ち上げ活動したりもしています。社外との連携、外部から情報を得る機会は格段に増えましたね。
そこで得た情報が、本業にもフィードバックされると。

Mさん
そうですね。サイバーセキュリティの脅威はニフティに限らず、全ての会社に共通しています。機微な情報は外部へ出ないので、実際にサイバー攻撃を受けた時の被害状況やその時の対応について範囲を限定して共有いただけることで知見を得たり、また攻撃手法や法制度など昨今の情勢についてキャッチアップすることで、それが結果的に自社の対策強化につながります。

リスクがあるからNGではなく、「実現できる方法」を一緒に考える
セキュリティの仕事の魅力、やりがいはどんなところにありますか?

Tさん
セキュリティの業務をやっていると、色んなチームの人たちとコミュケーションをとる機会があります。ネットワークチームや社内ツールを扱うチーム、他にもたくさんありますが、そうした会話のなかから様々な知識を吸収できる点は魅力の一つですね。一つひとつ理解を深めていくうちにニフティがやっている事業の全貌が見えていく感じも楽しいというか、成長できている実感があります。
それに、仮に他部署へ異動になったとしてもセキュリティの知識は無駄になりませんよね。

Tさん
そうですね。無駄にならないどころか、どこへ行っても活かせると思います。例えば、開発などの現場では意外とチーム内にセキュリティの専門知識を持った人がいなかったりもするので、そこでしっかりとした規制や基準に則った知見があれば重宝されるはずです。僕自身もそんな人材になりたいですね。

Mさんはいかがでしょうか? セキュリティの仕事のどんなところに魅力、やりがいを感じますか?

Mさん
魅力は、社内で取り扱っている全てのドメインを見ることができる点です。もともと私がセキュリティの仕事を選んだ理由にも通じるのですが、好奇心が強く、新しいものを知りたい、色々な技術に触れていたいという人にとっては苦ではない業務ではないかと思います。
ありがとうございます。Hさんはお二人よりも長くセキュリティの仕事に携わっていますが、魅力を教えてください。

Hさん
今のMさんのお話に近いかもしれませんが、まずは新しい知識を得られることです。セキュリティのリスクにつながる新しい情報は常にキャッチアップする必要がありますし、そのためには社外に出て色んな人と会話をしなくてはいけません。そこで新たなつながりが生まれ、自分の世界が広がっていくような充実感があります。
あとはセキュリティというと、どうしても制限をかける役割というか、「これはリスクが高いからやってはいけない」と、ストップをかける仕事というイメージもあると思います。でも、じつはそうとも言い切れないんですよね。

というと?

Hさん
例えば社員から新しいツールを導入したいという相談があった時に、リスクがあるからとすぐに否定するのではなく、できる限りそれを実現するための方法を考える。やりたいことに応えるために、一緒に課題をクリアしていく。私自身はそんな姿勢でいたいと考えていますし、社員一人ひとりの主体性を重んじるニフティという会社ならそれができると思っています。
後編に続きます!
今回はニフティのセキュリティチームのインタビュー(前編)の様子をお届けしました。続きは後日公開予定の後編の記事をご覧ください。
※ ニフティでは安心安全への取り組みを行っています。
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Hさん