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電気通信主任技術者試験を受けてきた

はじめに

こんにちは。ニフティ株式会社の宮永です。4月に新卒で入社しました。現在はインフラシステムグループ ISPオペレーションサブチームに所属しています。
7月9日に電気通信主任技術者試験(伝送交換)を受験し、合格しました。受験者が少ないためかネットに体験談を載せている人も少なく、今後受ける人の役に立つかもしれませんので、自分の経験をお話しします。

電気通信主任技術者とは

そもそも「電気通信主任技術者」とは何でしょうか。

電気通信主任技術者は、電気通信ネットワークの工事、維持及び運用の監督責任者です。
電気通信事業者は、その事業用電気通信設備を、総務省令で定める技術基準に適合するよう、自主的に維持するために、電気通信主任技術者を選任し、電気通信設備の工事、維持及び運用の監督にあたらなければなりません。

日本データ通信協会HPより引用)

電気通信主任技術者は、(原則として)「電気通信主任技術者資格者証」を持っている人から選任します。この「電気通信主任技術者資格者証」を得るための試験が「電気通信主任技術者試験」です。
電気通信主任技術者試験には

  • 伝送交換主任技術者試験
  • 線路主任技術者試験

の2種類あり、「伝送交換主任技術者試験」を受験しました。

なお、一定規模以上の電気通信事業者は有資格者を配置する必要があり、当社も該当します。

試験内容

試験科目は以下の3科目です。3科目それぞれ6割以上で合格です。

  • 電気通信システム 20問 80分
    電磁気学や電気工学の問題や、電気通信の基礎問題が問われます。
    高校物理や符号理論、TCP/IPなど通信の基本が絡むため比較的理解しやすかったです。
  • 伝送交換設備及び設備管理 大問9問 150分
    伝送交換設備の概要や運用に加え、セキュリティやソフトウェア管理について問われます。
    実務の経験が無いと聞いたことが無い用語が多く、苦戦しました。
  • 法規 大問5問 80分
    電気通信事業法をはじめとする関連法規について問われます。
    いわゆる理論的な話ではなく暗記が物を言うため、苦戦しました。

科目合格制度もあるので、2科目合格して次回の試験で1科目合格する……という方法もあります。
なお、「工事担任者」などの資格を持っていると一部科目で免除があります。私は該当する資格を持っていなかったので、3科目受験しました。

勉強方法

基本的には過去問周回です。試験では過去問と同じor非常に似た問題が多く出題されるので、「見たことがある問題を可能な限り多く作り、絶対に落とさない」という戦法で挑みました。6割合格なので、この戦法で合格できると信じました。
勉強をするにあたり色々なテキストを買いたくなりますが、あれこれ買うと高くつくので、「自分はこれを完ぺきにするんだ!」というものを決めて買いました。どんな勉強でも反復学習が大事なので、決めたものをひたすら繰り返します。
試験はすべて選択マーク式です。「以下から正しいものを選びなさい」という問題がある際は、他の選択肢がなぜ間違っているのか、どこを直せば正しくなるのかを説明できるようにすることを心掛けました。
総勉強時間は約60時間でした。うち伝送交換設備及び設備管理に約30時間かけているので苦戦したことが分かります……

試験当日

試験は日曜日の午前から始まります。年に2回しかない試験なので、寝坊すると次のチャンスは半年後になってしまいます。(受験料も2万円弱するのでもったいない)

受験会場に向かう際は若い人や女性の方もたくさんいたのですが、ほとんどが同じ場所で行っている英検の受験会場に吸い込まれていきました。
電気通信主任技術者試験の会場には200人ほどがおり、ほとんどが40~50代の男性に見えました。休日のおじ様たちがラフな格好で来ているのが大半でした。おそらく自分が会場内で一番若かったです。

各科目の試験時間は長いですが大半の方が途中退出します。お昼ご飯の時間も十分にあるので、時間が余りがちでした。空いた時間に最後のつめこみができるように、勉強道具を持っていくのがおすすめです。
腕時計を持ち込みする際、アナログ式時計(液晶表示のあるものは認めない)という独特なルールがあるので注意です。日付表示だけ液晶表示といった時計も禁止です。隣の席の人が監督員に注意されていました。また、腕時計は外して机に置くよう指示されます。自立しないタイプの腕時計だと厳しいかもしれません。
ティッシュはカバンにしまい、使うときに監督員を呼ぶように指示されました。毎日ティッシュが欠かせない私としてはこれが一番大変でした。試験時間中に何度監督員を呼んだことか……

問題冊子は持ち帰るように言われます。自己採点のために自分の回答を問題冊子にメモしておくと良いです。

結果発表

試験の数日後に正答がwebで公開されます。結果発表が待ちきれず自己採点しました。3科目とも7~8割で合格点に達していそうで一安心です。とはいえ結果発表までは安心できません。

試験から3週間後に結果発表があります。web上で合否を確認します。
無事に合格しました。勉強した成果が出てよかったです。
これで現状の社内で最年少の合格者になれました。

資格者証申請

まだ安心できません。試験に合格した人は申請して「電気通信主任技術者資格者証」の交付を受けなければいけません。管轄の総合通信局へ申請書を提出します。
顔写真、収入印紙、住民票の写し等を用意します。この資格者証、運転免許証などと異なり有効期限が無いので残念な写真は使わない方が良いです。一生残念な写真の資格者証と共に過ごすことになります。
申請から約1か月で資格者証が届きました。これで堂々と有資格者と名乗ることができます。

資格手当

先述の通り有資格者が社内で必要であるため、資格を取ると補助が会社から出ます。初任給に+で補助が出るのは大きいです。

おわりに

入社してすぐの環境に慣れない中でしたが、受験し合格することができてよかったです。

電気通信主任技術者に興味があるかたは是非受験してみてください。

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