はじめに
こんにちは。宮永です。
半年ほど前に電気通信主任技術者を取得したのですが、これを持っていると工事担任者の受験で科目免除が使えます。特に使う予定はないのですが覚える知識が似ているので、勢いで取得してみました。今回はその体験談です。
工事担任者とは
アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事や監督に必要な免許です。平たく言えば、電話線や光ファイバー周りの工事をするのに必要な免許です。
第一級・第二級アナログ通信、第一級・第二級デジタル通信、総合通信の5つに免許が分かれており、総合通信はすべての範囲の工事が可能です。今回は総合通信を取得しました。
試験科目と免除科目
試験科目は
- 電気通信技術の基礎(基礎)
- 端末設備の接続のための技術及び理論(技術)
- 端末設備の接続に関する法規(法規)
の3科目です。各科目60点以上で合格です。
電気通信主任技術者を持っていると3科目のうち基礎と法規が免除になります
勉強方法
基本的には過去問周回です。試験では過去問と同じor非常に似た問題が多く出題されるので、「見たことがある問題を可能な限り多く作り、絶対に落とさない」という戦法で挑みました。6割合格なので、数問出る初見問題は落としても合格できます。
電気通信主任技術者試験と出題方法がほぼ同じ(同じ団体が試験を主催)なので、電気通信主任技術者を持っている人であれば勉強法で苦戦することは無いかなと思います。
また、技術の試験範囲は電気通信主任技術者の出題範囲と一部被っているため、すべてを1から学習する必要が無いです。
総勉強時間は約14時間でした。土日+αの勉強時間で挑みました。
試験
試験申し込みの段階で科目免除の申請をする際は、申し込み時に手元に電気通信主任技術者証を用意する必要があります。
電気通信主任技術者試験に合格して最初の工事担任者試験に申し込もうとすると、申請にかかる時間と試験日程の関係上、手元に電気通信主任技術者証がまだ届きません。本来であれば資格者証が届くのを待ってから申請するべきなのでしょうが、記憶がフレッシュなうちに受験したかったので、今回は
- 免除申請を出さずに工事担任者試験を受験する(3科目受験)
- 技術のみ合格する(基礎と法規はノー勉なので不合格)
- 技術の科目合格と電気通信主任技術者の科目免除を併用して全科目免除申請をする
- 全科目免除申請はほぼ確定で合格するので、晴れて資格者証を手に入れる
という手順で資格者証を手に入れました。全科目免除申請を追加でする分お金は余分にかかりますが、スピード重視です。
試験申し込み
まずは免除申請を出さずに普通に工事担任者試験を申し込みます。主催団体が同じなので、工事担任者試験の申し込みも電気通信主任技術者試験とほぼ同じです。
試験料は科目免除・全科目受験問わず8700円です。
受験
日曜日の朝に頑張って起きます。年に2回しかない試験なので、寝坊すると次のチャンスは半年後になってしまいます。
試験会場では試験種別ごとに建物が分かれており、総合通信の受験者は150人ほどだったと思います。ほとんどが40~50代の男性に見えました。おそらく自分が会場内で一番若かったです。試験会場の雰囲気、試験の進み方は電気通信主任技術者試験とほぼ同じでした。
11月の寒い雨の日に試験でしたが、会場は暖房ガンガンでものすごく暑かったです。隣の人は半袖Tシャツになってました。調整しやすい服装で行くべきだったと後悔しています。
試験時間は3科目分で160分ですが、私は1科目だけ合格すればよかったので時間はものすごく余りました。指示に従って途中退出可能です。
合否発表(1回目)
試験からしばらくたつとwebで結果を見る事ができます。
結果は技術のみ合格で基礎・法規は不合格、つまり試験は不合格です。が、私の目的は技術科目の合格が欲しかったので実質合格です。不合格通知ですが喜びます。
全科目免除申請
技術科目の合格と電気通信主任技術者の科目免除を組み合わせて、全科目免除申請を行います。全科目免除申請は通常の試験とは異なり、通年で受け付けています。申請方法は通常の工事担任者試験や電気通信主任技術者とほぼ同じですので、困るところはありません。
申請手数料は5600円です。
合否発表(2回目)
全科目免除申請も一応試験という扱いのようで、1か月ほどで合否通知が届きます。虚偽申告をしなければ合格になるはずです。
これでついに工事担任者試験に合格したことになります!
資格者証申請
まだ安心できません。試験に合格した人は申請して「工事担任者資格者証」の交付を受けなければいけません。管轄の総合通信局へ申請書を提出します。
顔写真、収入印紙などを用意します。この資格者証は、電気通信主任技術者資格者証と同様に有効期限がないので、残念な写真は使わない方が良いです。一生残念な写真の資格者証と共に過ごすことになります。
申請から約1か月で資格者証が届きました。これで堂々と有資格者と名乗ることができます。
まとめ
工事担任者の試験内容は電気通信主任技術者試験と被っている部分が多いので、記憶が残っているうちに取得して正解でした。同じような方法で取得する方はかなり少数派だと思いますが、参考になれば幸いです。
リンク
電気通信国家試験センターHP https://www.dekyo.or.jp/shiken/charge/