前回、ebookのダウンロードでリードの情報をゲットしたので、
このリードに対してアクションを設定していきます。
新規リードのフォローメールとして、ebookをダウンロードしてから1日後に事例紹介のLP紹介メールと、2日後に無料体験プランの紹介メールを送るというワークフローを組んでいこうと思います。
今回作る構成
前回の構成に加えメール送信部分を作成します。
リードナーチャリング
キャンペーンの作成
上図のようなメール送信ワークフローを作るにはキャンペーンを使います。
左メニューよりキャンペーンを選択し、右上にある「新規」を押下。
キャンペーン新規作成画面に遷移するので、「キャンペーンビルダーの起動」を押下。
遷移図でキャンペーンの項目や遷移を作成することができます。
まず起点となるユーザーを選びます。
「コンタクトソース」と「キャンペーンフォーム」から選ぶことができます。
前回作ったフォームは一般フォームなので「コンタクトソース」を選択、
フォームを送信した人がいるセグメントを選択。
ebookをダウンロードしてから1日後に事例紹介メールを送るという設定を作成してみます。
「条件」を選択して、条件の項目として「コンタクトフィールド値」を指定します。
1日インターバルを開けるように設定します。
セグメントにすでにいる人にもキャンペーン適用されるかと思いましたが、既存ユーザーには適用されず、セグメントに新たに加わるユーザーが対象になるようです。
なのでコンタクトフィールドの条件は最小限に指定。
次にメール送信設定を作ります。
先ほど作った条件から「アクション」を選択して「メール送信」を指定します。
メールタイプが「Transactional」と「マーケティング」が選択できます。
複数キャンペーンを同時に運用するときにメールを送りすぎ防止で使えますね。
- Transactional
- 複数キャンペーンが同一のコンタクトにメールを送ることができます
- マーケティング
- 1つのキャンペーンだけがコンタクトにメールを送ることができます
どのキャンペーンのメールを送るのかは優先度で決めます
- 1つのキャンペーンだけがコンタクトにメールを送ることができます
メール送信後のアクションとして開封したら1ポイントアップや、メール内のURLからLPにランディングしたら3ポイントアップ&次のステージへコンタクトを変更など設定していきます。
同じ要領で2日前にリードに登録した人に対して、無料体験プランの案内を作成してみると、下図のような構造ができあがります。
ビルダーを閉じて、右カラムにある「公開」のトグルを「はい」にして保存すれば、キャンペーンが有効になります。
キャンペーンを挙動を試してみる
フォームからebookをダウンロードしてみて、翌日に事例紹介のメール、翌々日に無料体験プラン案内のメールが届けば成功です。
実際に試してみたコンタクトのイベントを見てみるとメールの送信が予約されていますね。
キャンペーンアクションなどはcronによる定期実行により動作するため、
コンタクトにデータが入ってすぐにアクションが実行されないことに注意が必要です。
テストのため数分後にメールが送られるようにしたときのものですが、
メール送信後にメール内URL踏んでページ遷移すると、このようなログが残ります。
(命名が分かりにくかったところは補足として赤字を入れています)
キャンペーン設定では、このようにメールの開封率などアクションに対する値を数字とグラフで確認できます。
所感
いくつか仕様で引っかかるところはありますが、一度設定を作ってしまえば慣れてくるので、ナーチャリングでもMauticは十分に使える機能は持っていると思います。
結果の可視化もしてくれるのは嬉しいですね。
ただキャンペーンのトリガーがcron処理のため、より即時性を求めたいのであれば、APIやWebhookを用いて発火させるような仕掛けが必要でしょう。
まず試してみるという点においては必要十分な機能と使い勝手を持っていると思いますので、マーケティングオートメーションを体験してみたい方は一度触ってみてはどうでしょう。
設定時に引っかかったこと
フォームに送信してもリードが登録されるが Submit Action が作動しない
ブラウザのconsoleを見ると「500 Internal Server Error」が返っていて Submit Actionが失敗している状態。
https://github.com/mautic/mautic/pull/4415
Mauticにログインしている状態でフォームに登録するとエラーになるらしい。
シークレットウィンドウで試したら問題なく登録できてSubmit Actionが作動しました。
v2.10.0では直るようなので、それまでは別ウィンドウで動作確認をしましょう。