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Maker Faire Tokyo 2025 リレーブログ|ISPがつくる、カードゲームのデザインができるまで

📝 この記事は、リレーブログ企画「Maker Faire Tokyo 2025ボードゲーム制作リレーブログ」の記事です。

記事の概要

ボードゲーム部がオリジナルカードゲームをつくるまでの道のりを紹介します。カードデザインの裏話も交えます。

はじめに

ニフティには「ブカツ制度」があります。私が所属するのはボードゲーム部は、市販のゲームを持ち寄って遊ぶシンプルで楽しいブカツです。

ある日、Maker Faire Tokyo 2025 の推進メンバー寺島さんが自作ゲームを持参してくれました。イベントなどで個人制作のゲームをみることはありましたが、「自分でも作れるんだ」と実感したのはこの瞬間でした。

ISPでカードゲーム?

数ヶ月後、Maker Faire Tokyo 2025 のニフティブースでオリジナルカードゲームを出そう、という話が始動します。ボードゲームは大好きですが、制作経験はゼロです。それでも「せっかくならやってみよう」と手を挙げました。

私は大学でデザインを学んでいたので、デザインまわりと初期ルール作成を担当しました。

ボードゲーム部でISPをテーマに募られたゲームのアイデアは大盛り上がりし、トークン(コマ)も自作できるのでは? と夢が膨らむ時期でした。

今見ても結構おもしろかったので、メモを残しておきます。

  • HTTPステータスコードかるた(かるたは既存のものがかなりあるので頓挫しました)
  • ネットワークの配線
  • サーバー運用
  • ニフティサーブをテーマにしたコミュニケーションゲーム
  • スクラムのPBI分割をゲーム化

「22」と「パケット」をテーマにデザイン

検討の結果、既存ルールの発展形が進めやすいと判断しブラックジャックをベースにしました。

ブラックジャックは到達値が21です。けれどニフティといえば 22。これはニ(2)フ(2)ティの語呂です。毎月「2」の日や「22」日はニフくじが当たりやすいので、覚えておいてください!

テーマは「通信・トラフィック」。当初見積もりしていた納期が短期間だったため、ルール作成と並走でデザインを進めます。

裏面 初期案

「22」の中にカタカナの「ニフ」を入れ込んでいます。収まりが良く、ほぼこのまま採用しました。

表面 初期

テストプレイ用に、ムサシさんの既存イラストを仮素材で拝借しています。初期案では「数字を分割する」要素が一部残っていますね。

テストプレイは、元ネタがブラックジャックなのでトランプの代用で十分でしたが、そのおかげで、表面の情報が少ないことに気づき、役札へフレーバーテキストを入れる方針を前倒しで決められました。

表面のデザイン詰め

数字フォントを大きく置くだけでは間が持たなかったため、数字自体をデザインしています。数字は、デジタル感とパケットの粒感をイメージし、丸いドットでの構成にしました。

席の隣でムサシさんがラフを描いてくれていたので、役札に絵を当て込んだ瞬間「かわいい!」「カードゲームっぽい!」とその場で盛り上がりを共有できました。

数字のデザインは、数が大きくなるほどパケットの色味を増やし、トラフィックの混雑感を視覚化しています。

数字に関する社内フィードバックでは、 6 と 9 が判別しづらいという意見があり下線を追加して視認性を改善しています。

この段階でプリントしてカードサイズに切り、フレーバーテキストなど文章の可読性のチェックもしました。

こういった制作の進捗は Slack でこまめに共有し、リアクションなどで即フィードバックをもらいました。通常業務と並走しながらも、テンポよく前に進めたと思います。

入稿

カード 1 セット分の画像を量産するため、共通オブジェクト(インスタンス化)して配置しています。後からの編集もしやすくてラクでした。

トンボなど入稿要件は印刷会社に確認し、一次入稿でチェックを受け、最終までスムーズに運びました。

ロゴとパネル

ブースにルールを書いたパネルも出すことになったため、ロゴとパネルを追加で制作しました。

文章はプロジェクトをリードしてくれた西根さんに依頼し、レイアウトを担当しています。

今回はパッケージがなくロゴの出番は少なめなので、終盤に一気に仕上げました。

ロゴの配色はカード表面と合わせ、統一感をだしています。

やってよかったこと

  • 途中段階でも共有とレビューをしたことで、齟齬や手戻りを最小化
  • 画像は PNG形式で共有ドライブに格納し誰でも扱える状態にし、つくりものの全体トーン統一
  • イラストとデザインの担当者が分かれていたが、一緒に作業してラフが出た時点でカードに当て込みをし、出来上がりのイメージを共有

最後に

印刷が上がった瞬間以上に、ブースで来場者が楽しそうにプレイしている姿は別格の喜びがありました。「遊ぶブカツ」から「作れるブカツ」へ、ひとつ階段を上れた気がします。

普段はスクラムマスターですが、久々に紙のデザインに向き合えたことも楽しかったです。

Maker Faire Tokyo 2025 はクリエイターのお祭りです。ニフティのクリエイティブな部分を、このカードゲームから少しでも感じてもらえていたら嬉しいです。

次回は、イラスト担当・ムサシさんの「イラスト制作:アグロ作画で可愛さ確定」をお届けします。

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