こんにちは。ニフティ不動産でiOS(など)エンジニアをしています、 kiwi こと長谷川です。
iOSDC2018に参加されたみなさま、お疲れさまでした!
私も登壇させていただきましたので、本記事ではその補足や、Ask the speaker で話した内容などについて書きたいと思います。
登壇内容について
「iOSマイクロインタラクション入門」というタイトルで、3日目の朝に登壇しました(プロポーザル)。
サンプルについては近日中に用意します→用意しました
また、Togetterにツイートをまとめていただきました。fromkkさん、ありがとうございます。
懇親会翌日、朝一での登壇でしたが、多くの方に聞いていただき、大変嬉しく思っています。
聞きに来ていただいた方、ありがとうございました。少しでも参考になる点がありましたら幸いです。
発表内容に関する補足
アニメーションの3つの効果について
発表内でYouTubeの動画を引用させていただきましたが、こちらは以前から個人的に参加させていただいている、DISTというWeb系コミュニティでの勉強会で教えていただいたものでした。
この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
また、発表中では触れませんでしたが、マテリアルデザインのMotionの項目にも、似たような記載がされています。
「注目させる」効果について
発表中では、「カートに入る」動作に伴うアニメーションのみをご紹介しました。
それ以外の例として、Facebookアプリで「起動時に通知がある場合のみ通知タブのアイコンが動く」というのもこれを狙ったものだと思います。
総じて、ただ目立たせるだけでなく、次の行動を示すような動きを組み合わせていることが多いと思います。
いくつか気になったツイート
リッチなアニメーションは正直, 毎回使う機能の中に入れないほうがいい気はしてる #iosdc #a
— Yu Kadowaki (@gates1de) September 2, 2018
フィードバックなどのアニメーションについて、心地よいと感じるか、鬱陶しいと感じるかは人それぞれです。特に多用する操作にアニメーションをつける場合は、できるだけ多くの人に試作したものを触ってもらい、パラメータ等を調整すると良いと思います。
前後の画面でオブジェクトを共有するアニメーションがマイクロインタラクションだと、マイクロじゃないインタラクションはどのレベルなんだろう #iosdc #a
— setoh (@seto_hi) September 2, 2018
画面遷移については、実装する側からすると実装も大変で全然マイクロじゃないのですが、使う側からすると「ちょっとした動き」であることが多い(というか、よほど特別な画面でない限り、画面遷移はちょっとした動きであるべき)と思います。
個人的な感覚では、最悪取り去っても機能として問題ないフィードバックがマイクロインタラクションかなと思います。登壇中に出した例で言うと、音楽アプリで再生ボタンを押しても音楽が流れなかったら機能的に問題ですが、再生画面にアニメーションなしで遷移しても機能的に問題がない、みたいな感じです。
Ask the speakerでお話したこと
登壇後のAsk the speakerでお話ししたトピックです。
つい議論が盛り上がってしまい、お昼くらいまで話し込んでしまいました。
来てくださったみなさま、ありがとうございました。楽しかったです。
マイクロインタラクションを既存アプリに取り入れようと思った場合、どこから手をつけるべきか?
その場では確か「入れやすいところから」みたいな話をしてしまったのですが、
よくよく考えるとこれではまさに「アニメーションするためのアニメーション」になってしまうように思います。
本来考えるべきは、おそらく「気の利いた、使い心地の良いアプリにしたいが、どこから手をつければ良いか」という課題です。
そういう意味では、そもそも「気が利いてないな」と思う箇所を洗い出すのが先決であるように思います。
今回の発表のように、Apple標準のアプリや、ストアで提供されているほかのアプリで、使っていて心地よいと思う箇所をあげてみるのも良いと思います。
※ただし、特に画面遷移などのアニメーションはどうしても処理が複雑になってしまうこともあるので、課題の中で手を入れる優先順位として、結果的に入れやすいところから入れる形になるとは思います。
マイクロインタラクションに取り組む工数をどのように確保するか?
機能追加や画面遷移の変更などの使い勝手を改善する改修と違い、使い心地を改善するマイクロインタラクションは、特に短期的な数字で現れるのが難しい分野だと思います。
長期的に見た継続率やユーザー満足度を高める効果はあると思いますが、それらを理由に新たに工数を確保するのは難しいというプロダクトもあると思います。
それでも取り組んで見たいという場合は、簡単にできるところから(自発的に)動きを作ってみて、提案してみる形の方が進めやすいかもしれません。
ただし、あまり大きな動きをすると、アプリ全体の雰囲気・世界観を乱す原因にもなってしまいます。
アニメーション楽しいけど 全体の統一感〜とか考えると死ぬ でも入れたくなる #iosdc #a
— Ramika@maimaiおじさん (@nummomo) September 2, 2018
エンジニアから提案する場合でも、可能な限りデザイナーと調整したり、いろいろな人に触ってもらいながら調整した方が良いと思います。
おわりに
初めてこのような大きな勉強会で登壇させていただき、私自身とても勉強になりましたし、またスライドを準備する中で、アニメーションについてもっと勉強したくなった発表でした。
今年はどちらかというと「やっていき」の気持ちでCfPを提出し、私の担当プロダクトへはこれから還元していく予定ですが、来年は日頃の開発で得た知見を共有できるくらいに、より頑張りたいと思います。
このような場を用意していただいた運営の皆さま、スポンサーの皆さま、ありがとうございました!
また、隣の席で働いている同期の @hicka04 が俺コン day2で登壇予定ですので、お時間がありましたらこちらもぜひご覧ください。
最後に、ニフティライフスタイルではiOSエンジニアを募集しています。
一緒に働いてみたい方は、ぜひ @koga_wiwi までお声がけください。