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「自分ばかり家事してる?」をSlackとAIでなんとかした話

こんにちは。ニフティの基幹システムグループ インフラシステムチームに所属している轟木です。 担当業務はオフィス及びデータセンターのネットワーク設計・構築・運用です。

今回は、育休中に感じた家事分担のモヤモヤをきっかけに作った「家事トラッキングシステム」について紹介します。

家事はお互いにやっているはずなのに、なぜか「自分の方が多くやっている気がする」。この感覚を減らすために、Slack、Google Apps Script、Google スプレッドシート、Looker Studioを組み合わせて、家事を記録・可視化する仕組みを作りました。

背景:既存アプリが我が家に合わなかった

夫妻で同時期に育休を取ったことで、家にいる時間が増えました。すると、これまで見えにくかった家事の分担が気になるようになりました。

お互いに家事も育児もしているのに、

  • 自分の方が家事を多くやっている気がする
  • 相手がいつ何をしてくれたのか分かりにくい
  • 「やった」「やっていない」が感覚ベースになり、話し合いづらい

という状態になっていました。

最初は家事分担アプリも試しましたが、用意されたテンプレートが我が家の家事の粒度や負担感と合わず、記録のためだけに新しいアプリを開く習慣も定着しませんでした。

そこで、普段から使っているSlackとスプレッドシートを中心に、自分たちの生活に合わせた仕組みを作ることにしました。

Claudeに要件定義から相談した

最初にClaudeへ、改善したい点と使いたいサービス名を伝えました。

  • 入力はできるだけ簡単にしたい
  • 夫妻それぞれの家事をポイント化したい
  • Slack、Google スプレッドシート、Looker Studioを使いたい
  • 将来的にはAlexaから音声入力したい

するとClaudeは、目的、スコープ、システム構成、データ設計、運用ルールまで含めた要件定義書を作ってくれました。

育児中でまとまった時間を取りづらい中でも、普段の業務ではあまり触らないSlack AppやGASまわりの設計・実装を短時間で進められました。

作ったもの

今回作った構成は次の通りです。

流れはシンプルです。Slackで家事ボタンを押すと、GASがイベントを受け取り、Google スプレッドシートにログを書き込みます。そのログをLooker Studioで集計・可視化します。

ポイントは、入力導線を「普段から開いているSlack」に寄せたことです。よく使う家事はボタンとして常に表示し、頻度が低い家事はプルダウンから選べるようにしました。

実際のSlack画面は以下のような形です。

家事をしたら、該当するボタンを押すだけで記録完了です。できるだけ考えずに入力できるようにしたことで、記録のハードルを下げられました。

工夫したところ

家事マスタをスプレッドシートで管理する

家事マスタはコードに埋め込まず、Google スプレッドシートで管理しました。

家事マスタ内の家事項目やポイントを変えたい時は、スプレッドシートを編集するだけで済みます。運用しながら家庭内ルールを調整しやすいようにしました。 ポイントは1〜5点で、作業時間だけでなく、頻度・負担感・心理的ハードルも考慮して夫妻で決めています。

ログを集計しやすい形にする

家事を記録するたびに、ログシートへ1行追加する形にしました。

ログには、日時、記録者、家事ID、家事名、ポイント、カテゴリ、入力経路を保存します。後からLooker Studioで集計しやすいように、1回の家事を1行として扱うシンプルな形にしています。

Slackボタン方式にした

Slack入力は、スラッシュコマンドではなくボタン方式にしました。

スラッシュコマンドは3秒以内にレスポンスを返す必要があります。一方、GASのWebアプリはコールドスタート時に数秒かかることがあり、タイムアウトする可能性があります。

そのため、ボタン付きメッセージからGASのエンドポイントを呼び出す方式にしました。ボタン選択にすることで、家事名の表記ゆれも避けられます。

Looker Studioで可視化する

記録したログは、Looker Studioで可視化しました。

主に見ているのは、今週の家事ポイントと、どのジャンルの家事が多いかです。

ポイントで家事の大変さを完全に表せるわけではありませんが、偏りや貢献が数字で見えるだけで、感覚だけで話すより冷静に振り返れるようになりました。

導入して変わったこと

導入して一番変わったのは、「自分ばかり家事をしている」という感覚が減ったことです。

数字として見えるようになると、相手がやってくれていた家事にも気づきやすくなります。また、自分のポイントが増えると少しうれしく、家事に対するモチベーションも上がりました。

誤タップをきっかけに「押したならやるか」と実際に家事をすることもあり、記録の仕組みが行動にも少し影響するのは想定外でした。

苦労しているところ:Alexa連携

次の改善として、Alexaからの音声入力にも挑戦しています。当初はAlexaをメイン入力、Slackボタンを補助入力にする想定でしたが、現在はDeveloper Consoleのシミュレータでは動く一方で、実機ではLambdaまでリクエストが届かない状態です。

今回は完成しているSlack入力を中心に紹介しましたが、音声入力までできると、さらに記録のハードルを下げられそうです。

まとめ

Claudeに要件定義から相談し、Slack、GAS、Google スプレッドシート、Looker Studioを組み合わせて、家庭内の家事トラッキングシステムを作りました。

使っている技術はどれも一般的なものです。それでも、普段の生活に合う入力導線を作り、家事を自分たちの基準で定義し、リアルタイムに可視化することで、家事分担のモヤモヤを減らすことができました。

今回の一番の学びは、AIを使うことで、既存アプリでは合わせきれなかった家庭ごとの事情を要件として整理し、自分たち用の小さな仕組みに落とし込めることです。

同じように、家庭内のタスク管理や家事分担にモヤモヤを感じている方の参考になればうれしいです。

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